転職することが当たり前の世の中になってきました。
『転職すればもっと良い生活が待っているはず!』
と転職をポジティブにとらえている方も多いと思います。
逆に
『転職したことを後悔したくない』
『何回か転職したが、あまり転職して良かったと思えた経験がない』
など、転職に対して不安に思っている方、ネガティブなイメージを持っている方もいらっしゃると思います。
転職すると本当に幸せになれるのでしょうか?
転職して後悔することはないのでしょうか?
どうしたら転職で後悔せずに済むのでしょうか?
ということで本記事では、
【カリフォルニア大学発】転職で後悔しないためにすべきこと7選
という内容をお伝えしてまいります。
今回の記事を読むことで、
転職に対してポジティブなイメージを持っている方も、ネガティブなイメージを持っている方も、ご自身が転職すべきかどうか正しく判断することができます。
転職した方が良いという結論に至った方は、転職後に後悔する確率を減らし、仕事の満足度を向上させることができます。
転職しない方が良いという結論に至った方は、間違った転職を回避でき、後悔せずに済みます。
転職することが当たり前になっているこの世の中で、後悔なく生きるための必須の知識と言えるでしょう。
それでは確認していきましょう。
まとめ
転職した人の4人に1人が転職したことを後悔しているという調査結果があります。
カリフォルニア大学リバーサイド校心理学部のソニア・リュボミアスキー教授の著書『リュボミアスキー教授の人生を「幸せ」に変える10の科学的な方法』によると、
転職したことを後悔する人がいる理由は以下の3つです。
- 「快楽順応」(=ポジティブな出来事をすぐに当たり前だと思うようになること)により、新たな環境にすぐに慣れてしまうから。
- 幸せは外からやってくる(完璧な仕事に就けば幸せになれる)と思っているから。
- 他人と比較してしまうから。
上記理由を踏まえ、転職したことを後悔しないため、転職後の人生の満足度向上のために、
■ 転職前にすべきことは以下の4つです。
- 現状に感謝する。
- どんな仕事・職場でも嫌なことや不満は必ずあることを認識する。
- 成功はどんな仕事・職場に就いているかではなく、「勤勉さ」によってもたらされることを認識する。(成功に対する正しい理解)
- 自分が心から求めていることは何なのか認識する。
■ 転職後にすべきことは以下の3つです。
- 現状に感謝する。
- 転職前の生活を思い出して具体的に何が良くなったか書き出す。
- 自分が心から求めていることは何なのか再度認識する。
詳細
転職したことを後悔する人がいる理由
まず「1.「快楽順応」(=ポジティブな出来事をすぐに当たり前だと思うようになること)により、新たな環境にすぐに慣れてしまうから。」についてです。
待遇面や勤務時間などが良くなり、転職自体が成功だったとしても、人間はすぐにその環境に慣れてしまい、再び仕事や職場に不満を抱くようになり、転職したくなってしまうということです。
「快楽順応」という人間の性質により、満足できなくなり、また転職前の心理状況に戻ってしまうのです。
転職前でも後でも「快楽順応」に陥ってないか、自分で意識する必要があります。
二点目の「2.幸せは外からやってくる(完璧な仕事に就けば幸せになれる)と思っているから。」については、自分にとって完璧な仕事いわば天職が存在し、その天職が見つかれば、自分は幸せになれると思いこんでいるということです。
自分ではなく天職という自分の外のものに自分の幸せを求めてしまっているのです。そのために天職じゃないと判断すると、満足度も下がり、再度転職しようという気持ちになるのです。
転職前でも後でも幸せを外(仕事・職場・待遇)に求めていないか考えてみる必要があります。そして外に求めているのであれば、自分の内側に意識をむける必要があります。
三点目の「3.他人と比較してしまうから。」についてです。友達は自分より働きやすい職場で自分より多くの給料をもらっている、などのように他人と比較し、自分の待遇が劣っていると現状に不満を抱いてしまうのです。
そのため、もっと良い転職先があったのではないか、もっとよい待遇の仕事があるのではないか、とまた転職しようという思いになるのです。上には上がいます。他人と比較していてはいつまでたっても、何度転職しても幸せになることはできないということを認識しておく必要があります。
転職前にすべきこと4つ
それでは、転職で後悔しないために転職前にすべきことを確認してみましょう。
まず、「1.現状に感謝する。」についてです。転職する前に今の職場に対して感謝をしましょう。そしてそれを紙に書き出しましょう。
今の仕事・職場に対して感謝の気持ちを持つことで、今の仕事・職場が当たり前ではなく、ありがたい環境なんだと思えるようになるのです。
例えば、
「給料は低いけど、上司は良い人だし定時に帰れる。」
「上司は嫌いだけど、何でも相談できる気の合う同僚がいて彼のおかげで毎日楽しい。」
「仕事中の上司は厳しいし怒ってばっかで嫌だけど、ランチや飲み会では色々と相談に乗ってくれて優しい。」
などです。
うまくできないなという方は「けど」という言葉を現状の不満点の後に足してあげることで、浮かびやすくなると思います。
感謝の気持ちを無理やりにでも持つことで、良い面が見えてきます。その良い面を捨ててでも転職すべきなのか、焦らずゆっくり考えることができ、間違った転職つまり転職後に後悔する確率を減らすことができるでしょう。
二点目の「2.どんな仕事・職場でも嫌なことや不満は必ずあることを認識する。」についてです。
これは一点目の裏返しです。一点目では今の仕事・職場の良い面に目を向けましょうという内容でした。この二点目は、どんな仕事・職場にも悪い面、不満点は必ずあるということです。完璧な仕事・職場なんてありません。これは転職前も後も同じです。
一時的に嫌なことがあったからといって転職してしまうと、転職した後に前の職場の方が良かったと後悔することになりかねません。今の仕事・職場の良い面と悪い面、転職先の仕事・職場の良い面・悪い面を紙に書き出して、しっかり比較しましょう。そうすることで、転職すべきか否か、どの会社に転職すべきかの判断がより良いものになります。
三点目の「3.成功はどんな仕事、どんな職場に就いているかではなく、「勤勉さ」によってもたらされることを認識する。(成功に対する正しい理解)」についてです。
成功や幸せは仕事・職場あるいは会社によってもたらされるものではないということをきちんと認識しておきましょう。天職などありません。正確には職に就く前から天職かなんてわかりませんし、少し働いたぐらいでは分かりません。その仕事を長い期間やり続け、色々な嫌なことや壁を乗り越えた結果として、この仕事は転職だったなと分かるのです。つまり、勤勉さや継続がある程度必要なのだということを認識しておきましょう。
今の仕事を続けることで、将来的に何かが得られる可能性があるということを認識しておくことで、転職の後悔を減らすことができるでしょう。
もちろんパワハラ・セクハラ、超長時間労働などの普通ではない環境は別です。そんな環境で体を壊したり、メンタルを病む必要なんて全くありません。会社や仕事は何万とあるので、今の仕事はやめて、新しい人生を歩んでいきましょう。
四点目の「4.自分が心から求めていることは何なのか認識する。」についてです。
上記の通り、幸せは外からやってくるわけではなく、他人と比較してはダメという話をしました。その裏返しとして、自分が本当に求めていることは何なのかをしっかり自分で理解しておきましょう、ということです。
自分が本当に求めていることを理解しておくことで、同じ過ちを繰り返す可能性を減らすことができるのです。
具体的には、以下の6つの文章の穴埋めと質問に答えることで、自分が本当に求めていることの理解が深まります。紙に自分なりの回答を書き出してみましょう。
Q1:「私の仕事における目標は、○○○。」
Q2:「これらは本当に自分の目標だろうか?他人を意識してしまっていないだろうか?」
Q3:「私の仕事以外の人生における目標は、○○○。」
Q4:「これらは本当に自分の目標だろうか?他人を意識してしまっていないだろうか?」
Q5:「仕事で達成したい目標と仕事以外の人生で達成したい目標は対立していないだろうか?」
Q6:「そこまで給料をもらえなくても、仕事の目標を達成したいと思えるだろうかか?」
就活の時に大半の方がやったであろう自己分析を転職の前に改めて実施して、自分が心から求めていること、目標を理解することで、間違った転職を減らし、転職後の人生を充実したものにしていきましょう。
転職後にすべきこと3つ
転職に成功して自分の行きたい会社に入社できたと思えている場合は、満足度や幸せな感情を維持するために以下の三つを実践しましょう。
転職したことを後悔しているという方も以下三つを実施することで、後悔がただの思い込みであることに気づけるかもしれません。また、やはり後悔ある転職だったという結論に至ったとしても次回に活かすことができます。
まず、「1.現状に感謝する。」についてです。
上述の転職前のすべきことにもありましたが、転職後にも仕事・職場に感謝しましょう。実施方法は上述の通りです。紙に書き出してみましょう。転職後の仕事・職場が当たり前ではなく、ありがたい環境なんだと思えるようになり、転職したことを後悔している人は後悔の度合いを減らすことができ、転職してよかったと思っている人はより充実感や満足感が増加するでしょう。
二点目の「2.転職前の生活を思い出して具体的に何が良くなったか書き出す。」についてです。
転職したことを後悔しているという方は、改めて転職して良かったことを紙に書き出してみて下さい。紙に書き出すことで客観的に転職して良かったか悪かったか判断できます。
転職して良かったと判断できれば、後悔する必要はありません。やはり転職しない方が良かったという結論に至った方は、次の転職にその失敗を活かしていきましょう。具体的には、「3.自分が心から求めていることは何なのか再度認識する。」で述べているので確認してみてください。
三点目の「3.自分が心から求めていることは何なのか再度認識する。」についてです。
こちらも、上述の転職前のすべきことにあった項目です。転職前に考えて書き留めていた上述の六つの質問に対する自分の回答を見返してみましょう。
そして、転職後に改めて上述の六つの質問を考えて紙に書いてみましょう。
転職前後で変わっておらず、転職によって目標達成に近づいているなら転職は成功しており、全く後悔する必要がないことに気づけるでしょう。
逆に、転職してみていざ現実になってみると、転職前に自己理解できていたと思っていたことが少しずれていたということに気付いた人もいるかもしれません。転職前に気づかなかった新たな目標が生まれているかもしれません。それならそれで新たな気付きを得ることが出来たということで後悔する必要はないのです。
転職後の職場でもう少し働くことで目標に近づけるのなら働き続けてもいいでしょうし、また新たな仕事を求めて転職するのも決して悪いことではないのです。
結論
①転職しないという方
自分は転職しても幸せになれないなと思う方は、転職しない方が良いと思います。今の職場で「ジョブ・クラフティング」することをオススメします。
「ジョブ・クラフティング」をすると、仕事がより好きになって仕事の満足度も評価も上昇します。私も実際そうなりました。
転職するぞという方も「ジョブ・クラフティング」はどんな職業であろうとも仕事の満足度・周りからの評価をあげることができるので転職前後で取り組んでみてください。
②転職するぞという方
転職しようと思った方は逆に絶対に転職すべきだと思いますので、いち早く転職サイトに登録して、転職して、幸せな人生にしていってください。私の身の回りでも転職して良かったという人はたくさんいます。是非頑張ってください。
私の身の回りで高年収転職した人はほぼ全員「SAMURAI JOB」に登録していました。世間一般的にはあまり有名じゃないかもですが、無料なのでとりあえずサクッと登録してみても良いと思います。私も去年末に登録しました。
あと、まだITエンジニアではないけどIT転職したいという方はプログラミングスクールと一体化している「TECH CAMP エンジニア転職」がおすすめです。IT未経験の方もIT転職は可能です。弊社にもそういう方たくさんいらっしゃいます。(これからの世の中を考えると個人的には絶対にIT業界がおすすめです。)
③転職を迷っているという方
どうしようかなと悩んでいるという方はとりあえず「SAMURAI JOB」や「TECH CAMP エンジニア転職」などの転職サイトに登録しておいて、普段の仕事で「ジョブ・クラフティング」をしてください。今の職場でもう少し継続して、転職サイトで良い会社からスカウトされたり、明確な目標が見つかったら転職活動に本腰を入れれば良いと思います。
筆者コメント
今回の内容、いかがだったでしょうか?
転職が当たり前になった世の中だからこそ、今回の内容をしっかり認識して、後悔のない転職にしてください。
また、ジョブ・クラフティングについては、転職する/しないに関わらず、仕事の満足度が上昇するので、是非取り組んでみてください。
身の回りの転職しようとしている同僚やお友達にも今回の内容を是非教えてあげてください。
仕事は人生の多くの割合を占めているものです。仕事でしっかり満足度を高めて、良い人生にしていきましょう!
■ 出典
①『リュボミアスキー教授の人生を「幸せ」に変える10の科学的な方法』ソニア・リュボミアスキー
②転職会議レポート