いつもブログを読んでいただき、ありがとうございます。
こんな風に思っていませんか?
『出世できる人と出世できない人の違いが何なのか気になる』
『どうせ働くなら、給料も増えるし出世したい』
『なぜ大して頭が良いとは言えない彼がどんどん出世するのだろうか』
仕事をしている人であれば一度は、こんな風に思ったことがあるのではないでしょうか。
ということで今回は、
【スタンフォード大学発】頭の良さは出世に関係ない?権力を握るための6つの要素
という内容をお伝えします。
今回の内容は、スタンフォード大学ビジネススクール教授であるジェフリー・フェファー氏の著書、『「権力」を握る人の法則』を参考にしています。
それでは早速、出世するためには何が必要なのか、確認していきましょう。
権力を持つべき理由
出世するために必要な要素を確認する前に、権力や地位があった方が本当に良いのか、について確認しておきましょう。
フェファー氏は以下の3つのメリットがあると言います。
- 権力や地位があるほど、長く健康に人生を楽しめる可能性が高い。
- 端的に言って、お金持ちになれる。
- 権力はリーダーシップの一部であり、何かを成し遂げるためには欠かせない。
ロンドン大学の疫学研究者マイケル・マーモット氏の研究で、地位が低い人ほど、死亡率が高いことが判明しています。
心臓疾患による死亡率は、肥満や血圧といった生理的要因よりも、職務権限と地位の方が密接に関係しているのです。
地位が高い方がストレスが多く、死亡率が高まりそうなものですが、そんなことは無いようです。
頭の良さと出世のしやすさは関係ない?
おそらく、多くの方が出世するためには頭の良さが必要不可欠だと思っているでしょう。
しかし、そうとも言い切れないことが研究で分かってきています。
ある研究で、知能と所得の相関係数は0.2であることが分かりました。
この数字が意味するのは、所得格差のうち知能の差で説明できるのはわずか4%にすぎないということです。
様々な理由が考えられますが、理由の1つとして、頭が良すぎると自信過剰かつ傲慢になってしまうことが考えられます。
何でも自分1人でできてしまうために、どうしてこんなことがわからないのか、と周囲にあからさまに傲慢な態度を示してしまうのです。
頭の良さは仕事の業績や評判に貢献するかもしれませんが、自信過剰や周囲の状況への無関心、無理解を招き、思わぬところで足をすくってしまうようです。
それでは、頭の良さが出世と関係ないとなれば、一体何が出世に影響を与えているのでしょうか。
出世に影響を与える6つの要素について、次のパートで確認していきましょう。
権力を握る人の6つの要素
フェファー氏の研究結果では、権力や影響力の獲得と関連付けることができる資質や特徴として、以下の6つの要素を挙げています。
- 決意
- エネルギー
- 集中
- 自己省察
- 自信
- 共感力
1.決意
何事も大成するためには努力と勤勉と根気が必要であることは、誰でも理解できることだと思います。
そして努力を続け、必要とあらば犠牲を払うためには、強い意志が欠かせないのです。
会社で仕事をしていると、腹の立つことや不満が溜まることもあり、やる気が削がれることも多々あるでしょう。
そんな時にも強い意志を持って、自分のことに集中し、目標達成に全力投球していきましょう。
2.エネルギー
元気のない人が高い地位に就く事はまずない、とフェファー氏は言います。
エネルギーは以下の3つの点で影響力の拡大に寄与しています。
- エネルギーは怒りや満足感と同じく、伝染する性質を持つ。
- エネルギーと時間を投じれば、何事であれ達成できる可能性が高まる。
- 上司はエネルギッシュに働く部下を昇進させることが多い。
日常生活において体力や持久力をつけることを意識し、食習慣や運動によって元気な体を維持するようにしましょう。
3.集中
当たり前の事ではありますが、集中しない場合よりも集中した場合の方が、何事にも強力に作用します。
ただ日光をあてても物が燃える事はありませんが、虫眼鏡を使い、太陽からのエネルギーを集中させることで、燃やすことができるのです。
集中するといっても、いくつかの方法があるとフェファー氏は述べています。
具体的に、以下の3つを提示しています。
- 1業種あるいは1企業に的を絞って、キャリアを形成する。
- 1つの職務やスキルに的を絞って、全力投球する。
- 最も効果の高い業務に集中する。
転職や様々なスキルを身につけることが当たり前になってきていますが、的を絞るという意識も忘れないようにしましょう。
4.自己省察
自分を振り返る習慣を持つようにしてください。
そのために、メモをしたり、ノートに書き込むことを習慣にしましょう。
心に残った話や重要な会議の論点、誰に会ってどんな話をしたか、そして自分はどう考えたかなどを書き留めるようにするのです。
その内容を読み返すことで、内省を促し、思わぬひらめきが得られる事もあるとフェファー氏は述べています。
前田裕二さんの著書である『メモの魔力』という本が話題になっていますが、まさにメモをとり、読み返すことが、出世への”魔力”となるのです。
5.自信
あなたにどこまで任せても大丈夫かを決めるにあたって、周りが注目するのは、外に現れる行動や態度です。
権力や影響力を持っている人は自信たっぷりに振る舞うため、自信ありげな言動を見ると、この人にはきっと力があるのだろう、と思いやすくなるのです。
必ずしも自分に自信がなくとも、自信のある態度を示し、それに見合う知識を備えていれば、影響力を獲得する可能性が高まります。
6.共感力
相手の視点でものを見られるかどうかは、影響力を獲得する上で重要なポイントの1つです。
目先の関心事や自分の利益にとらわれすぎるのではなく、他人の立場でものを考えるようにしましょう。
たとえ相手が反対の意見を持つ人であっても、相手の立場を思いやることで、むしろ目標に近づくことは多々あるのです。
共感力の研究をしているテキサス大学のウィリアム・アイクス氏は以下のように述べています。
『親身になれる人というのは、他人の考えや感情を正確に読み取れる人である。他の条件が全て同じであれば、こうした人々が最も的確な助言者、最も有能な外交官、最も手ごわい交渉者、最も選挙に強い政治家、最も成績の良い営業マン、最も人気のある教師、最も鋭いセラピストになれる。』
—最後に—
今回は、出世するために必要な6つの要素について、お伝えしました。
決意、エネルギー、集中、自己省察、自信、共感力の6つを意識するようにしてみて下さい。
正直なところ、権力を握ることをモチベーションに仕事をしていくのはキツいのではないかなと思っています。
というのも一般的に、出世するためには長い年月が必要となるからです。
10年単位という会社、組織も多いと思います。
もちろん出世できない可能性もあります。
会社で出世するかどうか分からない中で頑張るくらいなら、自分で会社を起こしたり、フリーになる方が良いのかもしれません。
もちろん出世以外の点で多くの壁が立ちはだかることは明らかですが、そんな働き方、考え方も今では珍しくなくなってきたのではないでしょうか。
いずれにしろ、日々の生活は自分の好きなことをやりつつ、出世しないよりは出世した方が良いから、頭の片隅に今回の内容を入れておく、くらいのスタンスが良いのかなと思っています。
出世や地位を上げることも大切ですが、もっと大切なこともきっとあるはずです。
それでは最後に、ロダンの言葉を紹介して終わりとします。
もし仕事というものが、人間にとって生きることのあがないではなく、生きることの目的であったら、人間はどんなに幸福だろう。
今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。
また次回の記事でお会いしましょう!
◼︎参考
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