いつもブログを読んでいただき、ありがとうございます。
こんな風に思っていませんか?
『うまくいかないことがあると、くよくよ考えてしまう』
『後悔することがよくある』
『後悔しても無駄だ』
もっとこうすれば良かった、あれをしておけば良かったと思うことはよくありますよね。
そして、後悔すること自体を無駄だと思っているかもしれません。
しかし、後悔することは決して無駄ではないのです。
ということで今回は、
【カルフォルニア大学発】後悔を決して無駄にせず、未来に生かす反省方法
という内容をお伝えします。
今回の内容は、カリフォルニア大学心理学の教授であるソニア・リュボミアスキー氏の著書『人生を「幸せ」に変える10の科学的な方法』を参考にしています。
それでは早速、強い失望感や悔恨、後悔の念を味わったとき、幸せになって成長するための方法を確認していきましょう。
後悔することは決して悪いことではない
皆さんも大なり小なり、後悔することがあるのではないでしょうか。
『昨日は飲みすぎてしまったな』
『このタスクは昨日のうちに終わらせておけば良かった』
『高校時代にもっと勉強して、良い大学に入っておけば良かった』
こんな後悔は誰にでもあるでしょう。
現に、およそ9割の人々は強い後悔を抱いたことがあると認めています。
後悔は決して気分の良いものではないですし、ネガティブにとらえている人が大半でしょう。
しかし、後悔について考えるというプロセスが、人間の成熟を促すことが分かっています。
つまり、達成可能だったかもしれない自分を失い、見通しや目標をなくすという経験は、最終的により深みがあり、もっと幸福な人間になるために進歩し、成熟する良い機会だと言えるのです。
その機会をしっかり生かすためにも、後悔していることをしっかり受け入れるようにしましょう。
『自分が後悔していることは何か』
『学歴や仕事、人間関係、欲しいものなど、望んでいたけれど、手に入れることがてきなかったものを手にしていたら、人生はどれほど素晴らしかったか』
を考え、紙に書き出したり、親しい人に話したりしてみましょう。
こんなことをしてしまうと、余計につらくなり、逆効果なのではないかと思うかもしれません。
たしかに、気分の良いことではないでしょう。
しかし、後悔していることを心から認め、それを自分のアイデンティティとして受け入れることができ、新たな目標に向かっていけるようになるのです。
ミズーリ大学コロンビア校のローラ・キング教授の研究によって、人は後悔しているという事実を受け入れれば、ユーモアの感覚が強まり、苦しんでいる人への思いやりが増し、物事に心から感謝できるようになるということが分かっています。
後悔は決して悪いことではないのです。
後悔していることを受け止めることの大切さが何となくでもお分かりいただけたでしょうか。
それでは、後悔していることを受け止めた上で、どのように反省していけば良いのでしょうか。
次のパートで確認していきましょう。
良い反省と良くない反省
まずは良くない反省の仕方について確認していきましょう。
それは、くよくよと考える習慣です。
何の解決策もなく、理解が進むこともなく、同じことを何度も何度も考えているのは、くよくよ考えていると言えます。
ネガティブな考えや感情にいつまでもこだわっていると、不愉快な結果を引き起こしかねません。
くよくよ考えたり、自分のことばかりに注意を向けたり、心配ばかりしている人は、苦しみを長引かせ、悲観的で、自分自身を非難の目で見て、モチベーションに欠け、物事に集中できず、問題を解決できなくなってしまいます。
一方、良い反省とは、失った機会、あきらめた目標、深い後悔について思いを巡らせる時、体系的に、一歩ずつ、分析して取り組むことです。
できれば、書き記すようにしましょう。
実際の経験と、それに対する感情、良い点と悪い点を書いていくのです。
くよくよ考えるのではなく、分析思考を持って紙に書いてみてください。
「反事実的条件文」で良い反省にする
後悔自体が良いもの、あるいは悪いものというわけではありません。
あなたが後悔をどのように考えるかによって、良い反省にも悪い反省にもすることができるのです。
良い反省にする補助として、前述の後悔について分析的に書き記すという方法とあわせて、「反事実的条件文」について考えることをリュボミアスキー教授はすすめています。
「反事実的条件文」とは、”もし〇〇だったら”を考えることです。
例えば、
『もし、もっと勉強して東京大学に入れていたら、私は今〇〇だったかもしれない』
『もし、あのとき友達からの誘いを断らなければ、きっと私は〇〇のようになっていただろう。』
といった具合です。
このような方法をとるべき理由は、後悔について、神経質に考え過ぎたり、受動的にくよくよと考えるのではなく、整然と考えることができるからです。
この反事実的条件文は、良い方向にも悪い方向にもなりえます。
例えば、
『もしあのとき、仕事の誘いにNOと言っていたら、今の幸せな生活は無かったかもしれない(当時の決断に満足している)』
『もしあのとき、仕事の誘いにYESと言っていたら、もっと楽しく、充実した日々にできていたかもしれない(当時の決断を後悔している)』
といった具合です。
つまり、良い気分にも、みじめな気分にもなり得るのです。
しかし、いずれにしろ“もし〇〇だったら”を考えることで、人生により大きな意義を感じることができるようになることが研究で分かっています。
人とのつながりや目的意識があると感じることができたり、成長を実感できるようになるのです。
実際に自分が経験していないことを考えたり、自分が選択していない方の選択肢を選んでいたらと考えることで、人生のカギとなる変化を理解したり、これまでの人生で起きた出来事にどんな意味があるのかという大きな視野で見ることができるようになります。
過去を振り返り、後悔している決断を1つ、うまくいった決断を1つ、幸運だったことを1つ、不運だったことを1つ、それぞれを紙に書き出して、それらが無かったらどうなっていたかを考えてみてください。
きっと自分の大切な価値観が見えてくるでしょう。
そして、その気付きが、将来もっと賢明な判断を下すための役に立つのです。
まさに、良い反省だと言えるのではないでしょうか。
—最後に—
今回は、良い反省の仕方についてお伝えしました。
誰しもが過去の決断や行動に後悔の念を抱いているものです。
私ももちろんそうです。
皆さんもきっとそうでしょう。
しかし、その後悔を生かすも殺すも自分次第というわけです。
後悔はできればしたくないかもしれませんが、ちゃんと後悔には意味があるのです。
年末年始など時間があるときに、後悔と向き合う時間をとってみてはいかがでしょうか。
きっとあなたの大切な何かに気づけるでしょう。
それでは最後に、松下幸之助の言葉を紹介して終わりとします。
誰でもそうやけど、反省する人は、きっと成功するな。本当に正しく反省する。そうすると次に何をすべきか、何をしたらいかんかということがきちんとわかるからな。それで成長していくわけや、人間として。
今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。
また次回の記事でお会いしましょう!
◼︎参考
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