糖質制限は最強の健康法?ダイエット効果だけじゃない!3つの医学的効果

いつもブログを読んでいただき、ありがとうございます。

皆さんは糖質制限という言葉をご存知でしょうか。

多くの方が耳にしたことがあるのではないかと思います。

『ダイエット方法の1つでしょ』

と思った方、多いですよね。

私もそのくらいの認識でした。

しかし、実は糖質制限には他にも医学的に素晴らしいメリットがあったのです。

ということで今回は、

糖質制限は最強の健康法?ダイエット効果だけじゃない!3つの医学的効果

という内容をお伝えします。

今回の内容は、岐阜大学医学部の助教授などを務め、現在は銀座東京クリニックの院長をされている福田一典さんの執筆内容を参考にしています。

それでは早速、糖質制限とは何か、糖質制限の医学的効果のは一体何なのかを確認していきましょう。

糖質制限とは?

まず、糖質制限の「糖質」とは何を指すのかを明確にしておきましょう。

糖質は穀類やイモ類、砂糖、果物などに多く含まれる栄養素で、体にとって重要なエネルギー源として活用されているものです。

また糖質は、同じエネルギー源でも脂質やたんぱく質と比べると、すばやく使えるという特長があります。このため、フルマラソンやトライアスロンなど長時間の運動には主に脂質が使われますが、400mや800mの中距離走のように短時間の運動には糖質からのエネルギーが使われます。

消費者庁が作成した「栄養素等表示基準値(2015)」によると、日本人における1日あたりの炭水化物の目標摂取量は320gとなっています。(※炭水化物は糖質と食物繊維を合わせたもの。)

それでは、糖質制限とは一体何なのでしょうか。

「低炭水化物ダイエット」、「ケトジェニックダイエット」、「ローカーボ・ダイエット」とも呼ばれる食事法で、炭水化物が多いものを避けるか、その摂取量を減らす代わりに、タンパク質と脂肪が豊富な食べ物を積極的に食べる食事法のことです。

糖質と糖質制限がどのようかものか分かったところで、糖質制限の医学的効果について確認していきましょう。

糖質制限のダイエット効果

1.食事摂取量が減る。

オックスフォード大学のシンプソン博士とルーベンハイマー博士が2005年に「Protein leverage hypothesis(タンパク質てこ仮説)」という名称で、人間含め多くの生物は体に必要な量のタンパク質を獲得するまで食事の摂取量を増やすという理論を報告しました。

つまり、食事のタンパク質の量が減ると食事の量が増えるという関係です。

脂肪や糖質は主に体を動かすエネルギー源となりますが、タンパク質は筋肉や内臓や血液などの細胞を作り、生命活動に必要な酵素やホルモンなどを作っています。

タンパク質は生命の維持と体内の代謝を円滑に行うためになくてはならない栄養素であるため、生き物にとって栄養素の中で糖質や脂肪よりタンパク質の方が重要なのです。

そのため、糖質の摂取量が増えタンパク質の摂取量が減ることで、人は食べる量が増えるというわけなのです。

2.太りにくくなる。

糖質が入ってこなければ体脂肪が燃焼し始めますが、食料が豊富な現代においては、脂肪に蓄えられたエネルギーを使う前に、手近なエネルギー源である糖質の摂取を体は要求し、多くの人はその誘惑に負けてしまいます。

糖質は単純な構造をしており最も迅速にエネルギーに変わることができる栄養素です。

空腹時や運動の後に糖質を欲しがるのは、迅速にエネルギーに変わるからです。

脂肪の分子構造はより複雑で、燃焼(酸化)してエネルギーに変えるには余計なエネルギーと時間がかかります。

したがって、食事から摂取したり蓄積している脂肪を分解する前に、手近な糖質をエネルギー源として欲するのです。

糖質を多く摂取しているかぎり脂肪は燃焼しません。欲するままに糖質を摂取すれば、脂肪は燃焼せず、余分な糖質が脂肪に変換されて蓄積し、さらに体脂肪が増えるという悪循環を形成するのです。

以上から、食事中の糖質摂取量を減らして脂肪を燃えやすい状態にすることが太りにくくなる最も効果の高い方法と言えるのです。

糖質制限のその他の効果2つ

糖質制限にはダイエット効果、肥満予防のみならず、以下の2つの効果があります。

1.老化しにくくなる。

糖質自体に老化を促進する作用があります。

糖質を摂取することによって生成されるAGE(タンパク質と糖質から最終的に生まれる物質の総称)は老化促進物質であり、様々な病気を引き起こす元凶と言われています。

糖尿病における様々な組織の機能低下だけでなく、動脈硬化や認知症、骨粗鬆症、皮膚の弾力低下など、加齢に伴う多くの老化現象を引き起こすことになってしまいます。

つまり、タンパク質の糖化やAGE(タンパク質と糖質から最終的に生まれる物質の総称)の産生を減らすこと、すなわち糖質摂取を減らすことで、老化を遅らせることができるのです。

2.寿命が延びる

糖質はエネルギー源として重要な栄養素であり、インスリンは体の成長を促進する上では重要なホルモンです。

しかし、成長が終わったあとの生物にとって、糖質の過剰摂取と、それによるインスリンの分泌促進は様々なメカニズムで老化を促進し、寿命を短くする方向で作用します。

糖質の過剰摂取はタンパク質の糖化やAGEの産生を促進し、組織の炎症と酸化ストレスを高めます。

その結果、細胞や組織の老化や機能低下を促進します。

つまり、糖質摂取を減らすことで、体内の炎症が軽減し、寿命を延ばすことが可能になるのです。

—最後に—

今回は、糖質制限の医学的効果についてお伝えしてきました。

ダイエット効果や肥満予防のみならず、老化予防と寿命が延びる効果があることが分かりました。

以下の記事でも言及した通り、人間は太りやすい生き物のようなので、糖質の摂取量を抑えるように意識していきましょう。

ただし、糖質不足には十分ご注意ください。

糖質の摂取を極端に制限すると、

  • エネルギーが不足して疲れやすさにつながる。
  • 糖質の不足分を補うためにタンパク質がエネルギー源として使われることで、筋肉量が減少してかえって基礎代謝が低下する。
  • ブドウ糖は脳にとって唯一のエネルギー源であり、ブドウ糖が十分に届けられなくなると、集中力の低下など脳の働きを妨げてしまう。

といった可能性が考えられますので、その点は注意してください。

それでは最後に、医学者オスラーの言葉を紹介して終わりとします。

たいていの人は、剣によるよりも、飲み過ぎ、食い過ぎによって殺される。

今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。

また次回の記事でお会いしましょう!

◼︎参考

・大塚製薬

糖質はとりすぎも不足もNG!?糖質コントロールを助ける「低GI食品」とは | 大塚製薬 | 栄養ラボ

・江崎グリコ株式会社

栄養成分ナビ | 江崎グリコ|すぐわかる栄養成分ナビゲーター
江崎グリコの栄養成分ナビ(旧:栄養成分ナ...

・Wikipedia

低炭水化物ダイエット - Wikipedia

・福田一典氏執筆の記事

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